人生フルーツ

コメント

渡辺有子(料理家)

愛情いっぱいのチャーミングな修一さんと魔法の手のごとく何でもつくりだす英子さん。ふたりの暮らしには人が生きる豊かさと、歳を重ねて実る美しさにあふれています。この映画を観て修一さんと英子さんは私の憧れの人になりました。

空閑理(d design travel編集長)

自由と、人間らしさと、心の健やかさの大切さを、一人ひとりに手渡すように、世代を超えて伝え広めてきた津端さん夫妻の“活動”が映画になるなんて! 
お二人の家と暮らしの隅々まで行き渡るデザインは、人を思いやる心、そのものでした。

山崎亮(コミュニティデザイナー)

強くてまっすぐな意思を、穏やかで優しい人柄が包み込んだような2人。そんな老夫婦の生活は、正しくてかわいい。こういう晩年を過ごすために、自分はいま何をすべきか。本作を観てからずっとそのことを考えている。

箭内道彦(クリエイティブディレクター)

私たち全員が目指すべき未来と、理想の人生、顔。
素敵でした。

藤田雄介(建築家・Camp Design)

あらゆるものが、ものすごいスピードで消費されていく今、「ときをためて、ゆっくりと」生きていくこと。津端さんご夫妻の暮らしは、憧れの対象ではなく、未来へのヒントに溢れています。

鈴木敏夫(スタジオジブリ・プロデューサー)

ふたりの生き方は、おたがい向き合わないこと。
向き合えば、些細なことで人はいさかいを起こす。
ふたりはひとつの夢を一緒に見ることが大事だと考えて生きてきた。

藤森照信(建築家・建築史家)

定年退職後をどう過ごすかは、21世紀の日本人が初めて経験する新しいテーマに違いない。津端夫妻は、郊外の住宅地。このテーマに30年かけて答えてきた。衣・食・住、この三つこそ30年もかけるに値する。

eatrip 野村友里(フードディレクター)

人生フルーツ

このタイトルを聞いただけで頭の中でいろいろ想像する。
四季折々実る果物、
食卓に並び口に運ばれていく様子
冷蔵庫を満たし
大事な、離れてくらす家族にと
ダンボール箱に詰められ送られていく様子。
繰り返されるナレーション。

”風が吹いて葉が落ちていい土になって果実が実る”

津端修一さんと英子さん
90歳と87歳
庭の木々に土に動物たちに
別にくらす家族にと
生活をとりまく在るもの全てに
静かに淡々といたわり合いながら微笑み楽しむ心を忘れずに暮らす。

日々の生活を愛でる。
お金に換え難い足元を大事にする暮らし。

きっとその繰り返しが
メッセージにある
人生は長く生きるほどより美しくなる
のだと心にすっと響いてくる。
人生一度
次の代もまたその次の代もそんな味わい深い人生の味を
自然に引き継いでいきたくなるのだろう。

人生フルーツ
製作の方の暖かくも丁寧な視線も感じられるとても嘘でない映画でした。